沙羅の木は森鴎外もことに愛した木。津和野の鴎外記念館では入り口から庭木に名札がついていて、花の名前をたどっていくと切ない気持ちになります。季節が言葉になって転がっていく。 入り組んだ屋根を整理したところ庭園及び中庭がいろいろでき、奥様はそれぞれに名前を付けておられた。昔からの庭は一の庭、那由他の庭など。那由他ってどう書くのかなと検索したら、恒河沙という数もあり、懐かしい思いがあふれました。というのも、金剛般若経を写経したときに、何度も何度も、音楽のように「ガンジス河の砂の数より多く」という言葉が出てきて、「恒河沙」と書いたのです。その繰り返しはひたひたと波のように寄せては返し、書きながら全身で感動していました。【岩波文庫版般若心経・金剛般若経より】 庭石の周辺には御影の砂が敷き詰められ、流紋を描きます。それも奥様の日々の仕事となります。 ![]() 奥様手作りの照明の試験点灯:置かれる場所に生じる明かりの紋様。
by trmt-ken
| 2017-09-20 10:38
| 折々に・・・
|
Comments(0)
|
by 寺本建築・都市研究所 以前の記事
お気に入りブログ
最新のコメント
カテゴリ
全体
折々に・・・ ひびきあうもの コンサート・催し 建築カフェ まちづくり 現代建築の現在 建築 着物つれづれ chaillot 隠岐の島たより 年賀 私のお気に入り mint 森のくまさん 読書日記 DOOR |
ファン申請 |
||