昔から気になるとそれを見続ける習性がある。母は心配していた。のち警戒していた。ある時、母の着ている着物をいいね、と褒めた。1度目は喜び、2度目は?となり、3度めにはあきらめてその場で着替えて私にくれた。ウールの普段着であったけれど。別に欲しいといったわけではない。褒めただけ。
洋服に作り替えて40年。ここまでくると簡単には処分できない。樋野由紀子さんのショールを合わせてまだ着続ける。 愛用している万年筆は、同様に父から分捕った太めのモンブラン。父は黙ってもう少し細めのものを自分用に新調した。寡黙な家族の中で、ある種の会話であったと今は思う。森のくまさんがときどき貸してくれというけれど、ひどく渋い顔をして、返ってくるまでじっと見ている。 父から分捕って50年。ゆうゆう現役の万年筆。 (礼) 長いこと『更新中』であったホームページを更新しました。
by trmt-ken
| 2016-12-12 21:14
| 着物つれづれ
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