L’Ecole de Chaillot(パリの古建築研究所)のこと-4<手仕事の身体性>

手仕事を考えるとき、校長で最も多くの授業を持たれていたフロワドボー先生Yves-Marie Froidevauxのことを書かずにはいられない。


「石を取り扱う時には石を驚かせてはなりません・・。木の楔に水を注ぎ、摂理に沿って石を割る。ダイナマイトは石を驚かせます。」そして、皆を加工現場に連れていき、石の表面を撫でさせる。手斧で削った石は平らなように見えても表面が波打っていた。そしてフロワドボー先生が修復された教会堂は、積まれた石が呼吸してざわめいているようであった。ノルマンディ作戦により甚大な被害を受けた地域で、LessayBernayの教会堂は蘇った。そのみずみずしさ。

手触りの記憶が建築の表面を撫でて、今見ている感覚と共鳴する。音の響きも。


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(ノルマンディーBernayの教会)

「彫刻など部分が破損したときは、昔ながらの道具を使って現代の職人が彫りなおす。たとえ同じにならなくても、鋳型でプラスチックにはしない。プラスチックに囲まれた教会で信仰が支えられるだろうか。」

「ステンドグラスの職人技は、東、南、西の時間差のある光の色に調和させること、最終的に白い紙は白く見えるように。ある色に染まったら、それは劇場であって、教会ではない。」モン・サンミッシェル、ルピュイなど重要な建造物や町並みの修復を手掛けられた。

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(モンサンミッシェル俯瞰-カレンダーより転載)




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(LePuy大聖堂の中庭)


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(LePuy大聖堂への坂道)

建築や造園・都市計画という空間的広がりを、歴史を継いで責任を持つという使命感。そういう職能があり、信仰という土台に載っていた。(礼)


【ご案内】

915() 14時から、上乃木のDOORさんで

ものを作る、という身体性

というテーマの集まりを企画しました。


平日ですが、 皆さまのご来場をお待ちしています。


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by trmt-ken | 2016-09-13 09:05 | chaillot | Comments(0)
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