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11月22日 白井晟一先生の命日に
白井晟一研究所で勉強していた時は給料もなく、ただ文字に向かう毎日でした。

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親和銀行3期棟エントランス車止の文字習作

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1期棟ホール梁の文字習作
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般若心経の習作ノート:左は先生の文字

ローマ字やゴシック体などの後、毛筆へのお許しが出ました。般若心経を書きたいと申しますと、すべての字について、先人の良い字を最低12集める、デッサンするという課題を課されました。心惹かれる字を探すと、だんだんに対象が絞られてきて、顔真卿、王義之、歐陽詢、蘇軾、空海などが多くなりました。進行状況を見に来られて、俺ならこう書くぞ、と示してくださることもあり、ノートを紐解いてみますと先生の書き込みが多数ありました。使う道具や呼吸の痕跡、力の入り方など、限りのない世界です。

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本のプレス文字:逆エンタシスの文字を試作しましたが、毛筆の力の入れ方にひびきあうと感じます。またローマ字にも、歐陽詢の縦長のプロポーションが参考になると言われたこともあります。和も洋も越えて。

20日には、広島にて、「原爆堂計画」についてのシンポジウムがありました。依頼者もなくコンペでもない「計画」がなお人に訴えることに、感慨とともに危機感を抱きます。
(礼)


by trmt-ken | 2015-11-22 22:18 | 折々に・・・ | Comments(0)
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