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雨漏りの好きな猫
謫居(たくきょ)とは流罪人としてのわび住まい(蘇東坡:謫居三適三首より)。滴々居とは、白井晟一の 2つ目の自邸。雨漏りがして、便所がなかった伝説の家。さて我が家の天窓がいよいよ雨漏りし始めた。バケツを置いて、晴れて滴々々居となる。
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Door さんの玄関ホールには大きな天窓があって、雨漏りには長いこと悩まされた。高橋家は猫も芸術家肌。その雨漏りが大好きで、たらーとブロックを滴る雨水をじっと眺めていたそうな。・・・にも拘わらず、中庭への増築部分は再びガラス屋根をかけることになった。やっぱりここはガラスだねと。まことにありがたい施主様と猫様である。長寿で栄養満点の大物猫。
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Doorさんには大庇を含め七つの丸い穴がある。その一つが玄関のトップライト
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天窓から降る光に佇む:米田由美子
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部屋から増築部分庇、中庭へ続く展示。外部仕様の作品が置かれている(米田由美子:Intimacyより1108)
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あるしゃれた改修店舗でみつけた謎の白いバケツ(風オブジェ)。眼鏡を替え、じっと見ると、かすかに錆色が認められた。やっぱり。(つくづく建築家というのはやな人種だねと自己嫌悪に陥りながら目を凝らす。)努力と効果に免じて、浮雲バケッティーズとか命名したいような。我が家の参考にしよう。
( 猫になりたい建築家)

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by trmt-ken | 2017-11-26 18:26 | 建築 | Comments(0)
アイルランド協会の公演【ご案内】
12月16日(土)には清光院下のギャラリーにてアイルランド伝統音楽のクリスマスライブがあります。(19:00開始・受付18:30)
なお、当日先立って14:00から16:30にはカラコロ工房にてワークショップが開催されます。
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島根初公演!☆彡John John Festival アイルランド伝統音楽ワークショップ&クリスマスライブ☆彡
〇DATE:2017年12月16日(土)
【楽器別ワークショップ】
〇時間:14:00-16:30(受付13:30)
〇会場:カラコロ工房地下金庫室
〇参加費:3,500円(ライブも参加の場合500円引き!)
ティンホイッスル、バイオリン(フィドル)、ピアノ、バウロン(太鼓)、ギターのうち、2コマを選択して受講してください。アイルランドに伝わる伝統的な曲や独特のリズムをJohn John Festivalのメンバーから学びます!貸出用楽器もございますが数に限りがあります。〔レベル:初心者~上級者〕
14:00-15:00 1コマ目
15:15-16:15 2コマ目
16:15-16:30 オープンコンサート(全体合奏)

【クリスマス・ライブ】
〇時間:19:00- (受付18:30)
〇会場:Gallery Matsue Seikoin-shita
〇参加費:3,000円(高校生以下1,500円)
島根県初公演のJohn John Festivalのエネルギー溢れるパフォーマンスをお楽しみください!

【チケット取り扱い】
島根県民会館チケットコーナー、プラバホール、はらぶんパピロ21、チケットぴあ

主催:山陰日本アイルランド協会
共催:松江市
後援:駐日アイルランド大使館


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また11月28日には、狂言アイルランド公演の凱旋松江公演が、島根県民会館で開かれます。ラフカディオ・ハーンのご縁に感謝して。
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by trmt-ken | 2017-11-24 17:48 | コンサート・催し | Comments(0)
坊主記念日
最近美容院を変えた。
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散髪されすぎの樹(大手町にて)
新しい美容師さんは、日ごろの手入れについてもアドバイスしてくれました。曰く、自然乾燥よりドライヤーかけたほうが、髪にも頭皮にもよいとのこと。今頃言われてもね。でもまだ髪があるだけいいか。
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潮風に強い海端の樹(隠岐にて)
くまさんはシャンプーがなくなると、なくなったぞという。別にシャンプーでなくても一緒だと本心では思うが、希少な髪のために頭皮によさげなシャンプーを買う。

さすがに、わずかな髪を切りに床屋に行くのは無駄だと思うらしく、結婚以来行ったことはない。髪の代わりにひげを伸ばした時期もあったが、特段の効果も認められず。くまさんの現在の悩みは、いつ丸坊主にするかの決断です。変化を認めるのは本人だけかもしれないけれど、・・・いつか「坊主記念日」。
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隠岐の島国道沿いの淡い色の葉の樹:(坊主とはあんまり関係ない)

時々、薄い髪を長く伸ばしている人を見るが、くまさん同様、頻繁に床屋に行くのは割に合わないという心理の現れではないだろうか。


【森のくまさん大集合】
坊主記念日2017.1123
毎日カルパッチョ2017.0904
森のくまさんゆでだこになる2017.0720
よもやのくまさん2017.0207

2017.0101
テーブルにアイロンをかける2016.1229
まめの勲章、粗忽の勲章2016.1208
森のくまさん風邪をひく


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by trmt-ken | 2017-11-23 17:15 | 森のくまさん | Comments(0)
文字に刻む音-蘇東坡によせて-
蘇東坡の詩は、重なる音の響きが心に残る。

鼓闐闐(てんてん)にはじまり、水潺潺(せんせん)に終わる詩。どちらも擬声語。旃、遠、邊、見、川、煙と脚韻を踏む旅立ちの歌。
如走馬で始まり如飛鳥で終わる詩。繚繞(りょうじょう:まつわりめぐること)、縹緲(ひょうびょう:遠方にかすかに見えるさま)畳韻を踏み長江の船旅をうたう。底を流れる杜甫の調べ。糸偏にからまるように。
滾滾(こんこん:湧き返って流れるさま)としてとうたう時、ここでも遠く杜甫を響かせる。

別の発見もある。蝌蚪(かと:オタマジャクシ)、耆耇(きこう:たのもしい老臣)、鼓鼙(こへい:馬上で打つ太鼓)と部分を同じくする文字が続く。これはとても偶然とは思えない。(検索しても出てこない漢字もあった)

繰り返しの音はあたかも鼓動のようで。そして、ふと振り返れば、季節を大事にする日本の歌は、四季の巡りをほとんど祈りのように唱えたのではないか。同じようにうたった歌人と唱和しているのではないか。昔、学校で詩歌を習う時、季語とか枕詞は意味がないように扱われてきたが、そんなことはないと思う。言葉の重なりや遊びにこそ、託すことのできる思いもある。言葉を数珠のように手繰りながら。
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蘇東坡:黄州寒食二首:中央公論社書道芸術より:
長江が増水して戸口から流れ込んで来そうなことを記すあたり。

「東坡」という号自身、 白居易の詩から採ったもの。王義之・顔真卿が文字の血肉となり、また敬愛する先人の調べを糧として。
(礼)

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by trmt-ken | 2017-11-21 21:54 | 折々に・・・ | Comments(0)
原洋一 器展・2017【ご案内】
原洋一 器展が、安来市のつーぼ、米子のミントチュチュレザーさんの2か所で同時開催されます。
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原洋一 器展
・子供の本 つ~ぼ(島根県安来市合銀前)2017年11月22日~12月2日
・ミントチュチュレザー(鳥取県米子市)2017年11月23日~12月5日(水曜日お休み)
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焼き締めの花器
つーぼさん、ミントさん、どちらのお店も改修にかかわりました。つーぼさんの現場では寺本も珍しく働きました。後で誰かが仕上げをしたという説もありますが、聞こえないことにして。
鉄の積み出し港として繁栄した安来港にかけて、風情のある町屋・民家が多く残り、調査・活用されるのを待っているようです。
なお、つーぼさんの様子は、22日(水)NHKしまねっとNEWS610で18時10分~19時の間に放送予定です。(緊急にニュースが入った場合は、中止になります)
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柿渋塗り進行中のつーぼさん
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【ミントチュチュレザーの午後】

緑を呼吸する2017.0604

酉の行進017.0107


2017.0105

あたたかな鉄-河原崎貴・中村摂子展-2016.1216

指先という目-長崎家の仕事展-2016.1214

家を継ぐ・仕事を継ぐ覚悟-松江藩籐細工長崎家 歴史展-2016.1213

午後の仕事場2016.1113

MintChuChuさんにて展示会開催中2016.1111


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猫軍団右往左往2016.1030

展示会という共同作業2016.1022

生活の中の建物2-2016.1020

スタッフの家つくり2016.0925

ねこばすコバタロウの肝試し2016.0501

川口淳平鞄展2016.0216

川口淳平さんの籠2015.1228


2015.0706

【原洋一-おいしく飲める器】展2015.0625

生活の中の建物1-2015.0420

シマの中の猫2013.1014

春待猫2013.0214


2011.0624




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by trmt-ken | 2017-11-19 07:37 | mint | Comments(0)
白井晟一の書展
11月21日より松山にて白井晟一の書展があります。11月22日は先生の命日。松江からは岡山経由約6時間。
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会期/11月21日(火)より27日(月)
会場/松山三越6階美術ギャラリー

書の世界は底知れぬ謎ですが、内容も分からずにいるのも口惜しく、ぼちぼちと蘇東坡の詩などを読んでいます。蘇東坡は何度も流刑(左遷)にあったり、順調とはとても言えぬ生涯にも関わらず、おおらかな詩風を保ちました。その悠々とした文字に惹かれます。一字一字にわずかに左から右にかけてパースペクティブな広がりがあり、雄大な感じがするのかなと思っています。
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蘇東坡「前赤壁の賦」(岩波文庫より)

白井先生の字は、直線でもかすかなS 字のゆらぎが見え、抱えた空間に肉体を感じます。人がすっくと立っているようです。建築空間に通底する感覚だと思います。
(礼)



白井晟一先生について
2017.0916
2015.1122 白井晟一先生の命日に
2012.0404【ご報告】

2012.0312 第11回建築カフェ 白井晟一に学んだこと
2010.1209 再び「建築家白井晟一精神と空間」展
2010.1009「建築家白井晟一精神と空間」展-その2
2010.0928「建築家白井晟一精神と空間」展-その1

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by trmt-ken | 2017-11-16 13:01 | 折々に・・・ | Comments(0)
11月18日 ピアノとチェロのコンサート【ご案内】
秋も深まりました。今週末11月18日(土) 清光院下のギャラリーでコンサートがあります。
清光院のヤマボウシもギャラリー中庭のもみじも紅葉しています。紫式部が例年になく実をたくさんつけました。暖かくしてお出かけください。
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SATSUKI(piano)+NAGISA(cello)によるライブ。お待ちしております。
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日時:11月18日(土)18:30 open 19:00start
場所:清光院下のギャラリー
予約・お問い合わせ:090-6483-0289伊藤
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清光院下のギャラリーにおけるコンサート




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by trmt-ken | 2017-11-12 17:31 | コンサート・催し | Comments(0)
隠岐は相撲の真っ最中
文化の日、屋根替えの様子を見に隠岐に帰る。隣の水若酢神社境内では相撲の真っ最中。
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ポーランド相撲連盟の力士も強い。そして、知り合いの息子さんも強い。強いけど、今年は優勝しないんだそうな。前に優勝したのでもう優勝しない…という美学。「隠岐古典相撲」というだけのことはあると感心する。隠岐の海がどんどこ勝たないのは隠岐の美学に染まりすぎかな?

女子もまわしをたたいて参戦。そしてまためっぽう強い。そして、負けると泣いて帰る。また来年がんばれ!
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隠岐は柿色に染まる。頂き物の干し柿がとてもおいしくて、わがとこでもと、せっせと柿を収穫する。食べ物に関してはよく働くくまさんです。よその放置されている柿の行方まで心配しています。
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川辺のほれぼれとする樹、柿色に照り映えて

ところで、最初に「隠岐に帰る」と書いた。家は松江、出生地は東京なのに、自然と隠岐に帰るという。30年前には「いつ帰る?」の意味がかみあわなくて往生したものだ。正確には、「寺本の実家に戻る」。しかし、帰るという感覚は隠岐にふさわしく感じられる。そうした土地の持つ地力を想う。
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姿の美しい樹はそこここに。剪定されずに健やかに伸びる環境があってこそ。(礼)


【隠岐の島便り】より

隠岐は相撲の真っ最中2017.1105

隠岐の家、赤瓦に戻る2017.1030


2017.0103

海はええなあ【カニのひとりごと】2015.0806

隠岐の島たより-木材生産の現場より2013.1110

隠岐の島の国道2013.0519

知夫里島上陸2013.0203

隠岐古典相撲2013.0117


201201227


2012.1115

自然の花道-登校012.0608

隠岐の古民家と神楽2010.0905

隠岐の島の合宿2009.0618



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by trmt-ken | 2017-11-05 20:58 | 隠岐の島たより | Comments(0)
棟札に書かれた名前
この度、阿久比のお寺で生まれてはじめて棟札に名前が書かれた。しかも格別のご配慮で、旧姓で。表彰状を頂いた小学生のようにちょぴりおもはゆい。

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落慶法要の際、内陣に飾られていて、そのうち屋根裏の隠れ部屋辺りに置かれそう。次に人の目に触れるのはきっと次世代になるだろう。設計から工事へと3年にわたって、打合せのたびに合掌で見送られ、だんだんありがたい気分になってきた。
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東門への参道を上る稚児行列

京都から、揖斐川・長良川・木曽川を渡ると名古屋に着く。川も名前をつぶやくと急になつかしくなる。お寺に伺うのを来山という。そういえば隠岐の祭りも山曳。ふるさとの山や川…きっと懐かしいのは国ではなくて山や川や海なのだろう。なによりも、山のお寺の屋根裏に、いつでも泊まれる隠れ部屋のできた幸せ。
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土間のホールではコンサートなどもできるようになった。 長年この架構の重量を支えてきた大黒柱は6㎝ほども沈み込んでいた。一見してあまり前とかわらないが、いったん壁を落として重機で持ち上げRC基礎の上に再設置している。火事の時に難を救ったという龍の潜む古井戸なども見えるようになった。奥の座敷は、新しい柱は白いまま、古い柱は黒いまま。当初は調和を心配したが、どれほどの期間のスパンで考えるかの差かなと思う。檀家さんに説明するにも、新旧がわかりやすい。土間の隅柱は四方から仕口があり、欠損だらけ、補修だらけ。頑張っているね、ここまでくると取り替えられないねと、さらに補修を重ねて現役続行。

周囲に巡る下屋はほとんど新しくなり、1間角の建具が並ぶ。庭師さんにはプレッシャーで、夜も眠れない日々を過ごしたとのこと。歴史に耐えた材料と様々な人の思いをのせて、落慶式および開山500年祭の日を迎えた。

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by trmt-ken | 2017-11-01 18:17 | 建築 | Comments(0)