<   2016年 01月 ( 8 )   > この月の画像一覧
凍てついて-雪かきの朝-
凍てついて、家じゅうどこにいても寒い朝、外階段の雪かきをした。新雪で8センチ程度、腰が痛くなる前に終わり、体がほくほくしてきた。新潟や大山ではこんなもんではないだろうなと雪国の友人を思う。雪の朝はなぜか静かで、空気が浄化されている。雲間から日がさして、塀に積もった雪からは湯気がたつ。東京では雪はまれで、子供の時はうれしくて口をあけて食べてみたりした。ほこりの味がした。
f0202518_1228341.jpg

子供のころの記憶は強烈で、雪はいまだに輝かしく心浮き立つ稀人。いつもと白黒が逆転して、違った風景になるのもうれしい。寒くてもやはり何度かは積もってもらはねば山陰に住む甲斐がない。
寝台特急が山陰線を走っていた頃、目が覚めると薄闇のそとが雪で仄明るく、降り支度の乗客のお国なまりが都会人にも懐かしく聞こえた。

今週末24日(日)は13:00より上田創史さんの集まり。何やらびっくり箱のようで。暖かくしておいでください。

「自然は無料で人の食べ物を恵んでくれるのに、なぜ人は値段をつけて販売をしているのか?
みんなが食べる分はすでに存在しているのに、なぜ食べるのに苦労をしてやりたくない仕事でも我慢してやっているのか?...(フェイスブックより)」などとつぶやいている方です。うちの夏みかん(もちろん無農薬、構ってないのにけなげに毎年たわわに実ります)も役に立ててください。
(礼)

[PR]
by trmt-ken | 2016-01-21 12:30 | 折々に・・・ | Comments(0)
「旅人がとらえた山陰の風景」-岡田敏写真展―
「旅人がとらえた山陰の風景」-「ふるさと島根定住財団」で開催中-のご案内です(NPO法人 まつえ・まちづくり塾の堀江さんより情報提供いただきました)
場所:松江テルサ3階の「ふるさと島根定住財団」交流サロン
会期:2月19日(金曜)まで
午前8時半~午後5時15分まで
f0202518_1654290.jpg

転勤族(旅人)の岡田敏さんが、山陰の各地を「まちあるき」しながら、転勤族(旅人)の目線で撮影された写真30点が展示されています。
f0202518_16331018.jpg

添付写真は、米子の善五郎蔵
米子市法勝寺町の老舗が所有されている立派な蔵です(3連蔵)。リノベして現在は店舗が数店、入居しています。

なお、写真展会場の交流サロンでセミナーや会議中の時は、入室出来ない場合があります。
ちなみに、今週21日(木曜)の午後は、入室できませんのでご注意下さい。
[PR]
by trmt-ken | 2016-01-19 16:35 | コンサート・催し | Comments(0)
週末のコンサート【ご案内】
今週末のコンサートのご案内
暖冬から急に寒くなってきました。暖かくしてお出かけください。
f0202518_13141915.jpg

1月16日(土)郁文の種vol.6
「マヒトゥ・ザ・ピーポー flower me tour 」
 ゲスト:浜田真理子
日時: 2016/1/16(土)開場 18時30分 開演 19時00分
会場:清光院下のギャラリー(島根県松江市外中原町194)
料金:3,000円
予約:ikubunnotane@gmail.com (メール返信をもって予約完了とします)
f0202518_13145737.jpg

[PR]
by trmt-ken | 2016-01-14 12:04 | コンサート・催し | Comments(0)
始まりはささやかに
始まりは、年期の入ったぬいぐるみの修理から。娘の誕生時から愛用のぬいぐるみがぼろけて、中身が出てくるようになったのを何とかしようと、フェルト手芸で繕ってみた。これがなかなかいけて、羊毛ですっかり覆い尽くされ、押せばメーと啼きそうなペンギンに変身した。
f0202518_22315875.jpg
ミントさんの猫と初対面:どちらかといえば猫の方が緊張して
それからどんどこ発展。擦り切れかかったセーターの繕いもOK、ちょっとしたアクセサリーにもなり、黒は常備する事態に。
f0202518_22324766.jpg
ヒントになった『ひびきあうもの展』-Smile:阿部恵子-
f0202518_2325143.jpg
frenzyさんの服と
羊毛・繭・紙・草など何でも、より生の材料になれば可能性もひろがる。編んだり突っついたりアイロンをかけたり。老後の楽しみには事欠かない。終活どころか、ごみみたいなものばかり集めているような気もするけど。
f0202518_22331449.jpg
なんでもない草を編んだようなリース『ひびきあうもの展』-松本裕子:植物のオブジェ-ずっと草の香りがして野原にいるようだった- 今年の「ひびきあうもの展」はどんなかな、今から楽しみ。

いまだ用を足すに至っていない品を身の回りに置くのは好き。別の用途を考えるのも好き。大江健三郎は『言葉を定義する』といった。そんな気持ち。ものに息を吹き掛けるような。創造とまでは言わないが。・・・黒のマスキングテープも大活躍だし。
(礼)

[PR]
by trmt-ken | 2016-01-07 22:36 | 折々に・・・ | Comments(0)
土なモダニズム・新しい地域主義(モダニズム建築の現在-9)
土な建築・土なモダニズムについて考えているなかで、建築批評家、K・フランプトンの「批判的地域主義(Critical Regionalism)」という1980年代の論考があることを知りました。建築における無批判なグローバリズムに対抗し、地域に密着したバナキュラー建築とモダンな近代建築を節合しようとする論・・・と理解されています。
「場所に根ざした建築であること」、「風土性を最大限に生かした建築であること」などを主張し、普遍性と地域性を同時に実現することを求める論考です。

■北欧の建築
K.フランプトンは、ヨーン・ウッツオンのバウスヴェア教会やアルヴァ・アールトの セイナッツァロの村役場など北欧の建築をその好例として挙げています。このほか北欧には、森の火葬場やストックホルム市立図書館を設計したグンナーアスプルンドなど尊敬すべき建築家がいますが、これら北欧の建築には共通する「静けさと奥行きの深さ」が感じられます。
1980年ごろと言えば、日本では1983年にポストモダニズム建築の代表的な筑波センタービル(磯崎新)が竣工しています。私は事務所を始めたばかりで、渋谷にいながら隠岐の仕事をやっていた頃です。まさに、「隠岐の建築でモダニズムをどう考えるか」と思案し始めたころでしたが、フランプトンの論考は気が付きませんでした。
f0202518_123477.jpg
バウスベア教会
f0202518_12355699.jpg
セナッツアロの村役場
f0202518_12364487.jpg
森の火葬場

■ワンシュウ(王澍)さんのモダニズム批判
一昨年、秋の連休を利用して中国旅行に行ってきました。杭州と寧波にあるワンシュウ(王澍)さん設計の建築を訪ねる旅に、松江や出雲の設計事務所の若い人たちの中に混じって行きました。写真は寧波歴史博物館の外壁ですが、RC壁の上に煉瓦や瓦などが張り付けてあります。なんでも古い民家に使われていたものの再利用で、工事を行なったのはその村に住んでいる農民だそうです。冷たくて退屈なモダニズム建築へのワンシュウさんからのメッセージです。
○素材にこだわり、伝統的文化をデザインし直す
○アマチュア性を評価する
○モダニズム建築のセオリーへの懐疑
ワンシュウさんは、近年のモダニズム建築の属性とかセオリーとかに対して懐疑を抱いて、「別の価値観をモダニズム建築で表現する」ということを意識的にひとつずつ吟味しています。「整然としていてスマートでこぎれい、垂直と水平や流線型、メンテナンスフリーのアルミ製品やガラスの多用、専門家性や玄人好み・・・」などのモダニズム建築に対し、慎重に対案を出しています。杭州地方の歴史的な材料や工法を現代的に再構成しながら、「こぎれいではなく、どちらかと言えば無骨、カッコよさや流線型は避ける、立面や断面に斜め線を導入、大きなガラス面は控え、壁の中に小さめの窓をあける、畑や荒石など田舎風のランドスケープデザイン・・・などの工夫が読み取られ、とても面白い旅でした。
友人に報告したところ、「それは吉阪隆正に通じるネ」という感想でした。
f0202518_12381721.jpg
寧波歴史博物館
f0202518_12395016.jpg
ヴィラ・クウクウ

■藤森さんの野蛮ギャルド 
赤派の大将・土の藤森さんの野蛮ギャルドを「土なモダニズム、新しい地域主義」にくくるかどうかは悩ましいところです。ご本人の「私のやり方は、大まかに言うと記念碑的な建築や歴史的な様式が成立する以前の民家の味に近い。民家は現在、国や地域ごとに独特の形をとっているが、私の求める味はそうした各国各地域のどれかではなく、どの民家にも共通の味があるはずで、それを引き出したい・・・」という「インターナショナルバナキュラー」の席に座っていただくことにしました。
f0202518_12404413.jpg
高過庵
f0202518_1242401.jpg
神長官守矢資料館

■建築の普遍性(ユニヴァーサリティ)と地域性(ローカリティ)  
以前から、モダニズム建築の「世界共通様式」にはどこか馴染めないところがありました。一方、地域性に着目した「松江らしさ・島根らしさ」などの○○らしさという思考にも胡散臭いものを感じてもいました。建築の普遍性と地域性について、もう少しすっきりした認識に到達したいと思っていて、本稿の第3回「空間の居心地・心地よい景観」で空間の普遍性について以下のように記しました。

「歴史性や地域性を超えた空間の普遍性(ユニヴァーサリティ)とは、人間の動物的本能に根ざしたものを指す」という説であり、以前槇さんから説明を伺った時は文字どおり目からウロコであった。姿かたちや材料がどうあれ、また洋の東西や新旧を問わず、優れた建築や素晴らしい空間には私たち誰もが感動する。この「誰もが」ということはどうしてだろうか?という疑問に対し、「現代の日本人も、大昔のアフリカ人も、中世のヨーロッパ人もそう大きな違いはない。なぜなら、みな人間だから」という説である。
f0202518_12414421.jpg
パンテオン
f0202518_1242677.jpg
ロンシャンの教会

空間の普遍性とは、インターナショナルスタイル(国際共通様式)やユニヴァーサルスペース(近代の無限定空間)などにあるのではなく、「人間の本能に関わること」という認識は大きく示唆を与えてくれました。
では、建築の地域性とは何か・・・。
ほとんどの建築はたった一つの場所に建つ・・・という個別性・一回性を持っています。「その地域・その場所・その時」ということに特徴があります。

「建築とは、人間が住むという普遍性と、その土地に建つという地域性の中に存在する」ということになります。

■新しい地域主義
なんだか、当たり前のことを延々と論じているような気もします。K.フランプトンの批判的地域主義も、「いかに近代的でありつつ起源に敷衍し得るか。古く眠った文明を蘇生し、それを普遍文明へといかに参画させ得るか」と、言語としては当たり前のことを主張しているとも思えますが、新しい地域主義に向けて何かを指し示しているとも思います。

建築を言語で語るのには当然限界があり、結局は実作で示すしかないのでしょうが、もうしばらくの間、新しい地域主義について言語で迫ってみたいと思っています。
東京の建築とパリの建築、山陰の建築は大きく異なる・・・・・と。
(和)

[PR]
by trmt-ken | 2016-01-06 12:47 | 現代建築の現在 | Comments(0)
面影・地名・記憶-『重ね』について-
鏡餅と重箱を見ながら、ほろ酔いで正月に考えたことの断片。
30年ぶりの人に昔の面影を認めることのできるおそるべき力・・顔に対する感度の高さ。
聖人の表象・人の名前、町の名前を重ね合わせて記憶を重ね、紡いでゆく文化
ミシェルの空を突き抜けたような爽やかさ、マドレーヌのぬくもりと母性、、、そうした影を引くイメージの重ね合わせ。影と実像のゆらぎ。影に引っ張られる重量。
f0202518_16121121.jpg

ピカソの描く女性・・ギリシャから続く甘美な陶酔感を下敷きにした展示。アクセサリーとピカソと古典と自分の肖像と重なりあっていく時に生成する不思議な響き。(昨年の『ひびきあうもの展』佐藤祐子ペンダント)
f0202518_16124069.jpg
虎とシマウマと草原とコミケの肖像:生息環境が刻印される。風の匂い、草の匂い。(ミントチュチュにて)
f0202518_1613158.jpg
影との対話
f0202518_16132036.jpg
大地の呼吸・営みの痕跡
f0202518_16133796.jpg
探究していくと限りない気もし、前途はぼやけて。
(礼)

[PR]
by trmt-ken | 2016-01-05 16:17 | 折々に・・・ | Comments(0)
仕事はじめ
年賀状は2通りある。住宅版はDoor Bookstoreの縁側改修。私共のコンクリートブロックの家と相前後して建てられた、双子のような住宅。お店として、様々な方の目にも触れ、高橋家の歩みとともに成長してきた幸せな建物です。(第3回島根景観賞)
f0202518_1120961.jpg
コンクリートブロックは石積に近く、古びる良さがあります。また内外ともに使用できるので、塊としての存在感があります。もっと増えてもよい工法だといつも思います。壁が多く周辺の環境は選びませんが、木造より重いので地盤は良いところがよいです。
(礼)

[PR]
by trmt-ken | 2016-01-04 11:26 | 年賀 | Comments(0)
謹賀新年2016
雪国の寄宿舎
f0202518_7324138.jpg
飯南高校月根尾寮は、積雪量2mに及ぶ雪国の木造寄宿舎です。県外からも生徒が集まります。
グラウンドを見下ろしファサードを形成する雁木デッキは、男女の玄関・厨房への搬入口・食堂などが面していて雪国の寮生活を支える役割を担っています。
設計は4年前に始まりました。翌年春締切り間近になって、隠岐の母の具合が悪くなり設計作業は大きく遅れましたが、皆様のご協力を得て何とか着工にこぎ着けることになりました。

こうして写真を眺めていますと、設計中や現場でのいろんなことが思い出されます。
たくさんの方々のおかげで、無事竣工することが出来たことに心より感謝しております。

本当に有難うございました。

 (写真は飯南高校の当時の事務局長の三島さんから拝借しました。)

今年もどうぞよろしくお願いいたします。
(寺本建築都市研究所)

[PR]
by trmt-ken | 2016-01-01 07:36 | 年賀 | Comments(0)