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厚い壁は好きですか
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ロンシャンの教会:コルビジェ
ノルマンディ地方には、教会堂内に厚い2階の壁をくりぬいた通路があった。壁の中の道なんて、考えただけで陶然となる。ゴシックの廻り階段も、壁と芯で積んでいく構造なので、基本的に壁の中を体を擦りながら登っていく。工事に使い、メンテナンスにも使い、観光客も時には使わせていただく。
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Verona:スカルパ
壁の連続
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壁に隠れて
壁や柱に寄り添って、木漏れ日を浴びていると、ここが私のいるところという気がする。厚い粗い壁は好きですか。
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(礼)


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by trmt-ken | 2015-11-29 21:00 | 折々に・・・ | Comments(0)
うちの階段ギャラリーも頑張ります
Doorさんの玄関ホールに触発されて、うちの階段ホールをちょっぴり片付けました。
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人をお招きするにはとても至らないけれど、部分写真ならば・・・。周辺を写さないのがポイントです。Door さんに先行していて、ブロック仕上げも不細工ですが、住人に近いかと最近は納得しています。
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夏ミカンが実って、本年第1回目のママレードを階段に陳列。
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パレルモニアル:ロマネスク教会堂身廊スケッチ
(礼)

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by trmt-ken | 2015-11-26 21:32 | 折々に・・・ | Comments(0)
DOOR BookStoreの午後
米田由美子さんの作品展中の午後Door さんにお邪魔しました。
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玄関ギャラリーには5ピースの展示。自身の塊の影と、窪みの半影、表面の陰影が天窓の光と壁にひびきあう。音楽と楽器のように、ダンスのように。
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夏の縁側改修以前はここは住宅部分玄関でした。展示により空間も新たな顔になっています。
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別室ではものつくりの方々が和やかにティータイム。踊って踊ってという本もひっそり同席。
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そのひとり樋野広規さんの写真展が26日より奥出雲葡萄園にて開かれるとのこと。水面に映る雲と、水底の小石。雲がなぜか米田さんの作品のネガのように見えた一瞬。
そして様々な活動の結び目にDoorの高橋香苗さんがおられて。
(礼)

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by trmt-ken | 2015-11-24 18:17 | 折々に・・・ | Comments(0)
11月22日 白井晟一先生の命日に
白井晟一研究所で勉強していた時は給料もなく、ただ文字に向かう毎日でした。

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親和銀行3期棟エントランス車止の文字習作

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1期棟ホール梁の文字習作
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般若心経の習作ノート:左は先生の文字

ローマ字やゴシック体などの後、毛筆へのお許しが出ました。般若心経を書きたいと申しますと、すべての字について、先人の良い字を最低12集める、デッサンするという課題を課されました。心惹かれる字を探すと、だんだんに対象が絞られてきて、顔真卿、王義之、歐陽詢、蘇軾、空海などが多くなりました。進行状況を見に来られて、俺ならこう書くぞ、と示してくださることもあり、ノートを紐解いてみますと先生の書き込みが多数ありました。使う道具や呼吸の痕跡、力の入り方など、限りのない世界です。

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本のプレス文字:逆エンタシスの文字を試作しましたが、毛筆の力の入れ方にひびきあうと感じます。またローマ字にも、歐陽詢の縦長のプロポーションが参考になると言われたこともあります。和も洋も越えて。

20日には、広島にて、「原爆堂計画」についてのシンポジウムがありました。依頼者もなくコンペでもない「計画」がなお人に訴えることに、感慨とともに危機感を抱きます。
(礼)


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by trmt-ken | 2015-11-22 22:18 | 折々に・・・ | Comments(0)
可愛い金属
いまだ道具として飼いならされすぎてない金属は、自己主張してたり、はみ出てたり、なんだか、かわいい。体温があるかのように。
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スイスの街角にて。
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同上。目的があってできたものだろうけれど、触りたくなる可愛さ。
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バーゼルのティンゲリー美術館にて: 水を吹き出す機械
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そっけないドアノブ:ズント-による遺跡シェルター入口:でべそのような鍵付。
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ヴェローナにて(スカルパ:Castelvecchio) 木製建具に付いたシンプルな手摺
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同上:展示台。建築や展示品とダンスしているような絶妙な間合い。背後には屏風のような金属パネルも。
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同上:編んである、優しい鉄格子。珍しく撮影可能な美術館。どうつながっているのか、どう支えているのか、あらゆるところが楽しくて。
(礼)

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by trmt-ken | 2015-11-17 17:47 | 折々に・・・ | Comments(0)
私の人形
母が私の出産直前までGHQで働いていて、上司の米国婦人より出産祝いにと頂いた市松人形。ぼろっちくなったガラスケースの裏には、3人の贈り主の名前があった。本来ならば答礼人形として、渡米予定だったのかもしれない。
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母も祖母も人形が大好きで、家にはひな人形のほかにも、フランス人形だの、ミルクのみ人形だの、地方土産のこけしなどがあった。弟まで人形好きになり、自分の人形がなかった時悲痛な声で泣いたので、以降人形は姉と私と弟用に3対ずつとなった。
祖母と姉は和裁をするので、着物を作って着せ替えていた。私は自己流の洋服を。写真の人形は珍しく、当初からの古風な支度のまま。
娘が生まれた時、ひな人形を探して浅草橋あたりの人形屋さん街を廻った。なかなかみつからず、引っ越してきた松江で、待っていたようなおひな様に出会えた。佳日を選んでお輿入れ。また、松江が好きになった。「ひとかた」を笹舟で流す雛祭りは島根にきて知った。人の形になると、物以上のなにかが宿る。
(礼)

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by trmt-ken | 2015-11-14 21:07 | 折々に・・・ | Comments(0)
Rayons with Predawn 【14日コンサートのご案内】
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Rayons with Predawn
'The World Left Behind' Release Tour
ファーストフルアルバム『The World Left Behind』発売を記念し、
アルバム4曲でボーカル参加したPredawnとの2マンでリリースツアーを開催します。
繊細さと情熱が鋭く交錯する美しいモダン・クラシカルの魅力溢れる
パフォーマンスをぜひお楽しみ下さい。
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【松江公演】-----------------------------------------------------------------------------------
●2015年11月14日(土)@松江・清光院下のギャラリー
島根県松江市外中原町198-1
開場 18:00 / 開演 19:00
前売 3,000円 / 当日 3,500円 (ドリンク代別途)
出店:しょうが女子会 / LITTLE COURT COFFEE
[ご予約&お問合わせ]
syouga.joshikai@gmail.com / 090-7504-3426 (しょうが女子会)
主催:しょうが女子会
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by trmt-ken | 2015-11-10 20:20 | コンサート・催し | Comments(0)
干柿のすだれ
小学校の担任の先生が、毎朝本のお話しをしてくださった。クオレ、里見八犬伝、吾輩は猫である、などなど。一日で一番楽しい時間。その面白い本が、家に帰ってみると一番上席のガラスの本棚におさまっていて、しかしルビがふってあって、小学生にも読める本であった。漱石さんはじめまして。大人の世界ってこんなに面白くていいのかな。
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mintさんの猫
「猫」は中学生の時も、高校生の時も何度も読み返した。中でも最も好きなのは、寒月君(寺田寅彦モデル)がらみの場面。田舎でバイオリンを買うのに難渋するところ。西日のかんかんした柿の玉すだれに悶え苦しむところ。この可笑しさは落語ではないか。西欧文学と江戸前文学の要にいると思う。
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古江の柿すだれ
「柿食えば」の子規は「猫」出版の前に没しているけれど、親友の傑作を読んだならば、このあたりで笑い転げただろうか。
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 柿ばかりでなく、山里に干し藁、蒔などが冬を待つ。柿も大根もお日様や時間と相性がいい。
(礼)

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by trmt-ken | 2015-11-09 18:26 | 折々に・・・ | Comments(0)
羽裏のモダニズム
祖父の羽裏から作ったスカーフ。矢羽根模様。昔の人のモダンな感覚。
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我が家では再循環システムから漏れている者が約一名。和雄の服は新品と決まっている。丈夫でないともたないし、写真のスカーフもかって対であったのだが、1日にして紛失してきたので、もうやだとなった。本人も気に入っていて、貸してくれというけど、もう貸さない。
大きいものを小さくするのは楽なので、供給源になることはままあって、服がみあたらないと時々疑わしそうな目でじっと見る。でも、このネクタイは駐車場に「どろんこだんご」になってたものですぜい。元通りにするには買うほどかかるので、所有権放棄とみなして調理された。そうしたささやかな日常的争奪戦を含みながら、我が家の平和的経済的再循環システムは機能しています。
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祖父の八端布団側より作った服
(礼)

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by trmt-ken | 2015-11-07 17:46 | 着物つれづれ | Comments(0)
2人の敬愛する先達
志村ふくみさんと須賀敦子さんの本は、愛蔵してい手に折ふれてとりだしてみる。
志村さんは文章や着物はもちろん、お年を召した姿の稀有な美しさ。手をつかい頭も使い、感覚を研ぎ澄まし、そのうえ自然の精気を呼吸しておられるのだろう。

須賀さんには敬愛とともに親近感がある。パリからイタリアに着いた時の開放感のくだり、ほんとにほんとに。いつもスケッチブックを携えていたけれど、イタリアに入ったら、絵を描く時間さえまだるっこしくなるほど夢中になって歩き回った。細胞の一つ一つがプチプチはじける感じ。パリではフランス語での講義に難儀していたのに、イタリアに行ったら言葉なんかどうでもよくなって。
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写真はVeronaのCastel Vecchio Museum(Carlo Scarpa)
パリからイタリアへ向かう食堂車では、素敵なマダムと同席になった。デザートのリンゴをナイフとフォークで、エレガントに召し上がった。その後私も家で練習してみたが、なかなか上達しなかった。また、イタリアへいきたい。今度は箸を持っていこうかな。
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写真同上:遺跡と現代が付かず離れずの距離にて2重奏。
それから、父上より勧められたという森鴎外の「渋江抽斎」。それまでの森鴎外のどこか鬱屈した女性像への違和感を払拭した一番好きな著作。五百(いお)が主人公ではないかしら。そして父上からの須賀さんへの応援歌では。
志村さんと須賀さんの話から、とりとめもなく思い出が紡がれる。自然の力を頂いて。志村さんの文章からは香りがし、須賀さんの文章からは響きが聞こえる。
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写真同上Veronaにて。ギャラリーに上がるミニマム階段。動きの一粒一粒が、アートか演劇のようで。人もそれになりきって、言葉さえも歌うように。(礼)
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by trmt-ken | 2015-11-06 10:28 | 折々に・・・ | Comments(0)