カテゴリ: 隠岐の島たより( 13 )
隠岐は相撲の真っ最中
文化の日、屋根替えの様子を見に隠岐に帰る。隣の水若酢神社境内では相撲の真っ最中。
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ポーランド相撲連盟の力士も強い。そして、知り合いの息子さんも強い。強いけど、今年は優勝しないんだそうな。前に優勝したのでもう優勝しない…という美学。「隠岐古典相撲」というだけのことはあると感心する。隠岐の海がどんどこ勝たないのは隠岐の美学に染まりすぎかな?

女子もまわしをたたいて参戦。そしてまためっぽう強い。そして、負けると泣いて帰る。また来年がんばれ!
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隠岐は柿色に染まる。頂き物の干し柿がとてもおいしくて、わがとこでもと、せっせと柿を収穫する。食べ物に関してはよく働くくまさんです。よその放置されている柿の行方まで心配しています。
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川辺のほれぼれとする樹、柿色に照り映えて

ところで、最初に「隠岐に帰る」と書いた。家は松江、出生地は東京なのに、自然と隠岐に帰るという。30年前には「いつ帰る?」の意味がかみあわなくて往生したものだ。正確には、「寺本の実家に戻る」。しかし、帰るという感覚は隠岐にふさわしく感じられる。そうした土地の持つ地力を想う。
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姿の美しい樹はそこここに。剪定されずに健やかに伸びる環境があってこそ。(礼)


【隠岐の島便り】より

隠岐は相撲の真っ最中2017.1105

隠岐の家、赤瓦に戻る2017.1030


2017.0103

海はええなあ【カニのひとりごと】2015.0806

隠岐の島たより-木材生産の現場より2013.1110

隠岐の島の国道2013.0519

知夫里島上陸2013.0203

隠岐古典相撲2013.0117


201201227


2012.1115

自然の花道-登校012.0608

隠岐の古民家と神楽2010.0905

隠岐の島の合宿2009.0618



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by trmt-ken | 2017-11-05 20:58 | 隠岐の島たより | Comments(0)
隠岐の家、赤瓦に戻る
隠岐の家の母屋が、雨漏りし始めた。明治の建物で当初は赤瓦であったが、父の時代に黒瓦に葺き替えたもの。葺き替え時は赤瓦といえば昭和赤と呼ばれる派手なオレンジしかなく、黒を選んだとのこと。それでも父はあとになって黒瓦にしたことを悔やんでいた。
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蔵( 古い瓦)と奥の母屋(今回葺き直し)

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葺き替え工事中(これから下屋にかかる)

今回、来待色の3色葺きにした(赤来待・茶来待・黒来待を7・2・1比)。五箇のセンターや五箇中学校など大量に使う場合以外は、住宅などではなかなか混ぜ葺きまでは行かないが、今回わずかな増額で可能になった。工務店さんの心意気に感謝。やっぱり赤瓦のものだ。付属棟(蔵と牛小屋)は昔の赤瓦で、ようやく全体が落ち着いたような気がする。また、郷土館や物産館・創生館などを含む五箇村赤瓦集落の一員としても。
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五箇コミュニティセンター(3色混ぜ葺き瓦と五箇石の中庭)
五箇センターの屋根葺きの時は、まだ東京在住で現場監理に遠路通った。せっかく混ぜ葺きなら差があるほうがいいという現場の意見や、4枚一組で屋根に上げるため、最初の部分がパッチワークのようになって慌てたりの試行錯誤を経て現在に至る。それでもわがとこの屋根でさえ、親族間で議論があった。現場はいつもどきどきする。いい色になった時は格別。赤瓦に乾杯!

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五箇中学校(RC壁に木架構を載せる)

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隠岐郷土館(明治時代の下見板張り洋館/周吉郡役所を移築し、その後屋根葺き替え)



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by trmt-ken | 2017-10-30 19:52 | 隠岐の島たより | Comments(0)
いとも豪華なる海水浴
隠岐の島に赤ちゃん連れで帰省した夏、久見の海辺に出かけた。漁師の叔父さんが小舟を出してひっそりした入江に渡してくれた。小石の浜で、一粒一粒が透き通って見えた。初めての海水浴をする赤ちゃんに何を着せたか記憶にないが、見る人もなく、大人でさえ裸でもなんでもいいわけだ。

夕刻迎えの舟で戻ると、海辺の家ではサザエの香りがした。今でも語り草。歩けもしない娘が、ウォーと叫んで食卓にハイ飛んでいく。歯もないのにいつまでもあきらめない。食べ物にはど根性があるぞと感じた日。

私自身、今までで一番おいしいと思った食べ物は、遠泳中に支給される氷砂糖、それから久見の叔父さんが採ったアワビのバタ焼。・・・いずれもなぜか海にかかわる。
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叔父さん漁に出る。後ろは久見の集落、手前は愛用の海中めがね

久見の叔母さんが亡くなり、50日祭の席で「相談相手がおらんようになって力が入らん」と嘆いて数日後、本当の50日の日に亡くなった。いいご夫婦だったなあ。漁師はいいぞ、といい、高齢だから漁をやめるように言われると駄々をこねた。叔母さんはといえば、魚の群れが湾に押し寄せたときのお祭り騒ぎを嬉しそうに語っていた。村中総出で、跳ね上げて手で摑まえるんだそうな。…海はええなあ。

隠岐では歳を重ねると法事とは言わず、魂祭りという。悲しみも祝いも彼岸に。寄り添って。
(礼)

【隠岐の島便り】より

いとも豪華なる海水浴 2017.0103

海はええなあ【カニのひとりごと】2015.0806

隠岐の島たより-木材生産の現場より 2013.1110

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知夫里島上陸 2013.0203

隠岐古典相撲 2013.0117


 201201227


 2012.1115

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隠岐の古民家と神楽 2010.0905

隠岐の島の合宿 2009.0618


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by trmt-ken | 2017-01-03 18:14 | 隠岐の島たより | Comments(0)
海はええなあ【カニのひとりごと】
このところの暑さで冷たい飲物続きに、久しぶりでたっぷりの熱いミルクティーが新鮮でおいしい。ささやかな朝の幸せ。
初めての時はむしろ無自覚で、欠乏や中断後の再発見時に幸せ感は強いような。
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思い返してみると、今までで一番おいしいと思ったものは、遠泳途中に浪間で配給された一粒の氷砂糖。それから、幼い日の海水浴で砂浜で頂いたおにぎり。何と安上がりな。それだけ体が欲していたのだろう。
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それにしても、なぜか海にまつわる思い出ばかり。やはり前世は魚か、カニか、オットセイか。いんにゃそんな可愛いものでなく、トドじゃとの声もあり。
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80歳から水泳を再開して、90歳台マスターズ記録を目指そうかと夢みるこの頃。久方ぶりの水泳は心と体にきくだろうなあ。
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(礼)

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by trmt-ken | 2015-08-06 08:59 | 隠岐の島たより | Comments(0)
隠岐の島便り-木材生産の現場より
隠岐の島の木材生産の現場をたずねました。
松は減り、山に樹があっても、なかなか入手できないなどの問題点を抱えた林業ですが、それでも昔ながらの家つくりを求める人はおり、そのための準備をしている大工さんもいます。島の北、伊後地区の大工さんと製材所を尋ねました。
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同じ山の樹
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同じ木からとれた板
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モミ、クス、銀杏、欅など、それぞれに香りも個性も異なります。
乾燥機にかけると艶がなくなるとか。自然乾燥させ、まるまる同じ山の木で家を建てる、という時間をかけた贅沢な作り方があります。農作物にも共通する、ゆっくりしたストレスのない生き方です。息子さん2人を含め5人でチームを組んでいるという大工さんです。木材所有者から前もって樹を入手し、丸太で乾燥させ、仲間の製材所で板材にし、さらに時間をかけて乾燥させてから使うそうです。息子さんの家を見学させていただきました。
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幅広杉板の床
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クスの下足入れ:よい香りがします
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by trmt-ken | 2013-11-10 14:13 | 隠岐の島たより | Comments(0)
隠岐の島の国道
雨の日曜日。傘をさして島の国道をとぼとぼと1日2回高齢の母の見舞いをする。
国道といっても信号はなく、歩く人もなく、まれに行き過ぎる車の人は、確認するかのように顔を覗き込んでいく。草の匂いがし、鳥のさえずりが聞こえる。途中には、隠岐の島町(旧五箇村)農村環境改善センター、五箇創生館(展示施設)、住宅等かって手がけた赤瓦の建物があり、遠くには郷土館(明治期の洋館)の赤瓦や水若酢神社の茅葺屋根。
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隠岐の島町(旧五箇村)農村環境改善センター。五箇石の玄関ホール。
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神社石垣・五箇石亀甲型積
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創生館遠景。後ろは水若酢神社の杜。
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創生館入口。RCと木架構による混構造。
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住宅。国道付け替えにより庭が少し削られた。隠岐の作法により、座敷は手前平屋で天井約3m。周囲に下屋を廻している。木造在来工法。
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今年は春になっても肌寒く、急に暖かくなった。つつじ、山藤、あやめなど紫系統の花の競い合う国道R485号線です。
(礼)
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by trmt-ken | 2013-05-19 12:05 | 隠岐の島たより | Comments(0)
知夫里島上陸
隠岐諸島 知夫里島に初上陸。島前(どうぜん)でも西ノ島、海士町には何度か渡りましたが、知夫ははじめまして。
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三郎岩(海士町)太郎・次郎・三郎。
人よりも多い牛の楽園です。広々とした牧を走り回り、観光スポットでは人間が柵の中。黒い点が牛。子牛を生むための雌牛です。
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馬もいます。
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ミョウガキと呼ばれる石垣で大まかに牛の居場所は区画されてきました。樹木が少なく田や畑も少なくほとんどが牧という独特な景観。
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まことに優雅な水飲み場、水を飲みに牛が集まるそうです。海を見晴らす絶景。
各所に湧水があります。どうしてこんな高い場所に水が湧くのか、地質の妙か未解明とのこと。大山の伏流水が湧いているという説もあるそうです。岩肌も見どころです。
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赤壁
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鉄分の露出した岩肌
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お地蔵さんの湧水
人間様もお地蔵さんの湧水を頂いて帰りました。冬なので、少し暖かく感じました。こんなに松江から近いのに荒々しさと長閑さが背中合わせの不思議な島。岩も島も生きもの。今年は、何度も知夫に行くことになりそうです。
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by trmt-ken | 2013-02-03 19:35 | 隠岐の島たより | Comments(0)
隠岐古典相撲
昨日、映画「渾身」が全国版ニュースに出ていました。
舞台となった水若酢神社は、隠岐の寺本の隣です。寺本家は明治時代にできていますが、神社に敬意を表して、神社側の北向きを表としています。
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水若酢神社鳥居と寺本の蔵。母屋は樹木の後ろ

古典相撲は20年ごとの遷宮や慶事の際に、周到な準備を経て執り行われます。映画のモデルとなった遷宮の際は私は新婚早々で、都会育ちの新米嫁は様々なしきたりにカルチャーショックを受けました。遷宮は深夜暗闇の中で行われ、その後の奉納相撲は徹夜でありました。界隈はしめ縄が張り巡らされ、派手な襦袢を羽織った力士たちが相撲甚句をうたいながら練り歩いていました。こちらは来客の接待に追われ、昼だか、夜だか朝だかなんだかわからんようになり、時々上がる相撲場のどよめきを聞いていました。

昨年のロケの際は学生さんと古民家調査の合宿中で、学生さんはエキストラで参加しました。夏でしたが、11月にふさわしい服装でとの注文だったそうです。この時もまた若者の食事の準備に追われながら相撲場のどよめきを聞いていました。

映画のモデルの池田さんは、都万村の大工さんで、工事の現場でもお会いしました。松江で一度カラオケにご一緒しましたが、恐ろしく歌がうまく、店内がシーンとして拍手喝采でありました。
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隠岐今津の花畑
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今津の林
先日隠岐の国道を走っていると、夕闇の中になにかぷらんぷらんするものがある。前の車の荷台の牛のしっぽでした。家族同様かわいがられている牛の揺れるしっぽを見ながら、車が行列してのどかに走っていました。相撲だけでなく闘牛・祭り・神楽・古民家・海の幸など、いろいろな魅力を秘めた場所です。
映画の成功を祈念します。(礼)
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by trmt-ken | 2013-01-17 22:51 | 隠岐の島たより | Comments(0)
隠岐・雪模様
26日、隠岐は雪景色。国道を走ると、雪の下に土や樹木の吐く息が見える。
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樹木に積もる水玉模様
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畝の風景
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田の雪模様
雪はなにかを消してなにかを顕す。米田由美子さんのオブジェ以来、白の陰影に心惹かれます。
(礼)

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by trmt-ken | 2012-12-27 21:40 | 隠岐の島たより | Comments(0)
時化の海を渡る
14日、高速船レインボーがすべて欠航したしけの日、隠岐に渡る。
七類を出てすぐに、無重力かと思う一瞬あり、荷物と一緒に転がりそうになる一瞬あり。久々の大揺れでした。やり過ごすコツはとにかく起きないこと。目をつぶって、私は揺りかごの中とおまじないをする。

あるとき、そうやってごろごろ転がっている人のなかに、背筋を伸ばし、航海中海をじっと見ている老人がいた。海の男なのだろう。又あるときは料理のこつをたずねられて、くしゃくしゃの笑顔で伝授するおばあさんがいた。顔がもう風景のような。みんな島の宝。いつかあんな、じゃがいもを丸めたような笑顔になりたいものだ。
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ところで、林田摂子さんの写真集「島について」ではナメクジが立派に被写体をつとめていた。僕ではどうかしらんと緑のかまきり。
(礼)

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by trmt-ken | 2012-11-15 21:50 | 隠岐の島たより | Comments(0)