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猫いよいよ佳境に入る
新聞連載の「吾輩は猫である」がいよいよ佳境に入る。11章、奇天烈な面々がそろう中での寒月君のアリア。
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思えば、漱石との出会いは、小学3年生の時のお話の時間にさかのぼる。毎朝30分、南総里見八犬伝、クオレ、レミゼラブルなどの一節を担任の先生が読んでくださった。その中に猫を主人公にしたお話があって、家に帰ってみたら、その本が、最も大事そうなガラス入りの本棚の上段にずらりと並んでいた。

朱と緑の布張りで、箱入りで、しかしルビがふってあり小学生にも読むことができた。坊ちゃんはその日のうちに読み、猫は少し苦戦した。…自分を猫と思わない猫同様、子供とは思っていない生意気な小学生の一丁上がり。それから何度読み返したことだろう。何度笑ったことだろう。限りない感謝を込めて、漱石先生ありがとう。
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落語のような活きの良さがいのち。週末でぶちぶち途切れないことを願う。

(礼)

by trmt-ken | 2017-02-03 20:31 | 読書日記 | Comments(0)
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