男仕立てのシャツを愛用して半世紀。高校生の時、休み時間にバレーボールをするとブラウスの袖付けがみんな破けたことに始まる。仕方ないので父のワイシャツを詰めてみたら、誠に具合がいい。
ある時、仕立券付きの生地を譲ってもらって、デパートで注文したがこれが外れであった。寸法はあっているはずなのに、女仕立てで窮屈でしかたがない。打合せはいいにしても、ウエストも袖も絞って袖山が高い。これはなんだ。なぜ女物は動きやすさよりも「細みせ」が優先するのか。 女の子は細くてかわいいのがいいという価値観を知らずに持っている。男の人は気付いていないと思うが。ブラウスを着たことがないんだから。靴だってそうだ。裏返してみると底の接地面積が小さく、細く見えるようにできている。しっかり地面をつかむことより優先している。 その時の反抗心を持続して50年。以来婦人服売り場には寄り付かない。参考に見ることはあっても、店員さんが寄ってくるとささーと逃げる。そして、息子のものを買うようなふりをして自分のシャツを買う(息子はいないが)。あるいは自分で作る。 スポーツをするたくましい女性を見るのは好き。働いたり、運動したりを束縛することなく、後押しする服こそ、服という名に値する。カフスがどう、ボタンダウンがどうという前にもっと大事なことがある。空間でも同じこと。働いたり考えたりを支える空間をつくりたい。 モデルはDajaの板倉さん(本文とは直接関係はない。念のため) ただ、頭の中身まで男仕立てにならぬよう、時々反省をこめて覗いてみる。 (礼) 【着物つれづれ】 2017.0110 男仕立てのシャツ 2016.1212 恐怖の3度褒め 2015.1222 Daja さんの本 2015.1107 2015.1104 2015.0509 平成27年度版中古品整理判断基準 2015.0429 2012.0624 紫陽花色のドレス
by trmt-ken
| 2017-01-10 20:26
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