いとも豪華なる海水浴
隠岐の島に赤ちゃん連れで帰省した夏、久見の海辺に出かけた。漁師の叔父さんが小舟を出してひっそりした入江に渡してくれた。小石の浜で、一粒一粒が透き通って見えた。初めての海水浴をする赤ちゃんに何を着せたか記憶にないが、見る人もなく、大人でさえ裸でもなんでもいいわけだ。

夕刻迎えの舟で戻ると、海辺の家ではサザエの香りがした。今でも語り草。歩けもしない娘が、ウォーと叫んで食卓にハイ飛んでいく。歯もないのにいつまでもあきらめない。食べ物にはど根性があるぞと感じた日。

私自身、今までで一番おいしいと思った食べ物は、遠泳中に支給される氷砂糖、それから久見の叔父さんが採ったアワビのバタ焼。・・・いずれもなぜか海にかかわる。
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叔父さん漁に出る。後ろは久見の集落、手前は愛用の海中めがね

久見の叔母さんが亡くなり、50日祭の席で「相談相手がおらんようになって力が入らん」と嘆いて数日後、本当の50日の日に亡くなった。いいご夫婦だったなあ。漁師はいいぞ、といい、高齢だから漁をやめるように言われると駄々をこねた。叔母さんはといえば、魚の群れが湾に押し寄せたときのお祭り騒ぎを嬉しそうに語っていた。村中総出で、跳ね上げて手で摑まえるんだそうな。…海はええなあ。

隠岐では歳を重ねると法事とは言わず、魂祭りという。悲しみも祝いも彼岸に。寄り添って。
(礼)

【隠岐の島便り】より

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by trmt-ken | 2017-01-03 18:14 | 隠岐の島たより | Comments(0)
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