干柿のすだれ
小学校の担任の先生が、毎朝本のお話しをしてくださった。クオレ、里見八犬伝、吾輩は猫である、などなど。一日で一番楽しい時間。その面白い本が、家に帰ってみると一番上席のガラスの本棚におさまっていて、しかしルビがふってあって、小学生にも読める本であった。漱石さんはじめまして。大人の世界ってこんなに面白くていいのかな。
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mintさんの猫
「猫」は中学生の時も、高校生の時も何度も読み返した。中でも最も好きなのは、寒月君(寺田寅彦モデル)がらみの場面。田舎でバイオリンを買うのに難渋するところ。西日のかんかんした柿の玉すだれに悶え苦しむところ。この可笑しさは落語ではないか。西欧文学と江戸前文学の要にいると思う。
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古江の柿すだれ
「柿食えば」の子規は「猫」出版の前に没しているけれど、親友の傑作を読んだならば、このあたりで笑い転げただろうか。
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 柿ばかりでなく、山里に干し藁、蒔などが冬を待つ。柿も大根もお日様や時間と相性がいい。
(礼)

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by trmt-ken | 2015-11-09 18:26 | 折々に・・・ | Comments(0)
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