「建築家 白井晟一 精神と空間」展―その2

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白井先生の許でひたすら字を書いていた頃、建築雑誌SDで白井晟一特集が組まれました。最終ページにあるのが"PER INTERESSE NOBILI"の文字。ケント紙に鉛筆で書いています。
文字の課題はローマン体からはじまり、アンシャル体ゴシック、活字、創作文字、それから漢字もみていただきました。文字の骨格を勉強するために、漢字でも鉛筆でデッサンするように描きます。文字数や字体によって文字間やプロポーションが微妙に変化します。縦長のローマ字を書いているときに、若い頃は欧陽詢をよく勉強した、と先生が話されました。欧陽詢は縦長のプロポーションで、きりっとした印象です。漢文、ラテン語等の垣根はありませんでした。

今回展示のサブタイトルにもなっている"ANIMA ET PERSONA"は何種類か試みました。ローマン体とは逆にエンタシスの柱のように中が膨らんだ字体が、懐霄館(かいしょうかん・親和銀行本店)の本のプレス文字になっています。毛筆の書のふくらみが感じられ、和と洋、書と建築が一体となっているように思います。カバーをはぐらないとでてきませんのでよほどの本好きの人しか気付かないところです。

SDの特集号については思い出があります。"PER INTERESSE NOBILI"の隅に先生が"Rei"とサインを入れて下さったのです。ところが出来上がった雑誌を見ましたら、サイン部分がカットされていました。以来、SDの編集部は見る目がないと、私のなかではしっかり総括されています。
(礼)

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by trmt-ken | 2010-10-09 13:30 | 折々に・・・ | Comments(0)
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